戦力外の季節ですよ

 好きなチームの選手の戦力外は辛いものです。勿論選手枠というものがあるなら、新しく入ってくる選手がいる分出て行く選手がいるのも当然ではあるのですが・・・。今回は特に応援していた選手もいるだけに辛い所ではあります。なので最後に選手に付いて短評を。

村西哲幸投手(25)

 比叡山高校のエースとして甲子園で活躍。フレッシュ救援でも活躍して、ファームで奪三振王に輝き、シーレの主軸だったのが数年前。去年は満を持して一軍に昇格するも、西武戦で炎上、ロッテ相手に敗戦処理として少し好投するも、その後は続かずに結局は二軍落ち。その後は結局一軍にあがる事は出来なかった。
 サイドスローに変えたことでコントロールが改善され、シンカーを武器にできるようになったことで投球の幅も広がったと思いきや、急に制球難になって二軍でも出番が減少。去年のオフにアンダースロー転向という話を聞いて「そろそろ本格的にやばいかな」と思っていました。
 案の定、という言い方はどうかと思いますが、今年に入ってから出番が急激に無くなり、たまの目撃情報ではサイドスローに戻している、との事でした。結局今年は調整なのか、見切られたのか分からない微妙な状態のまま二軍でシーズンを終了。そして今回解雇ということになってしまいました。
 秦、東、そしてこの村西と、シーレのエースがそのまま一軍で活躍できないのは何とかならんものか。現在シーレックスはファーム最強の投手陣らしいですが、それを活かせないようでは今後は無い。来期以降に期待しておきます。

森大輔投手(24)

 甲子園の予選で23奪三振ノーヒットノーラン、名門三菱ふそう川崎でわずか二十歳過ぎでエースの座を掴み、大会で表彰選手になるなど、正真正銘の社会人の目玉だった左腕投手。素材は石井一久に匹敵し、好調時の高速スライダーは分かっていても打てない魔球、近い将来メジャーも巻き込んで争奪戦になるだろうと、ここ数年のアマチュア球界でも最大限の評価を受けた投手であった。
 内海、香月との社会人三羽烏の筆頭、当然一年目から先発で二桁・・・を期待されていたのですが、ドラフト解禁の年は原因不明の症状で登板なし。それでも高校時代に唾をつけていた横浜は自由枠で獲得。しかし症状は思った以上に深刻だった模様です。
 肘の故障は確かにあったものの、深刻だったのは精神的な部分で、治っているはずの腕に違和感を覚えてはリハビリの繰り返し。結局入団してからの二年間、二軍ですら殆ど登板が無く、今年ようやく登板したと思いきや何故かそのまま中国に派遣。その後もブルペン入りの話は聞くものの、結局登板は無くそのまま解雇となりました。
 期待は物凄かっただけに、3年での解雇には正直疑問なのですが、おそらく精神的な部分が治らないということで、本人から何らかの申し出があったのでしょう。しかし、本格派の左腕らしいフォームから繰り出される一級品のスライダーを是非一軍で見てみたかった。

福本誠内野手(30)

 ここ数年はめっきり影が薄くなってしまいましたが、2002年に一軍がどん底の状態だったときにブレイクしかけた選手でした。安定した守備と弱点の無い打撃は二番としてはうってつけ・・・と思っていたのですが、
 翌年から種田選手に内川選手が台頭してくると、打撃で引けを取ってしまう分必然的に出番が減少。二軍では万永のような役割を果たしていたものの、木村、野中、藤田といったところが順調に育っているということもあり、年齢の事もあって解雇となってしまいました。
 万永の後釜・・・として生き残れないかと思ってものの、ここ最近の野手のレベルからはちょっと厳しかったというところでしょうか。

田中一徳外野手(24)

 あの松坂から3安打(?)を放ち、球界で最も小さいが、自慢の俊足もあって将来の石井の後継者として栄光の一位指名を受けたのは今から6年前か。オープン戦で一番に抜擢されると、英才教育の方針なのか、早々に一軍に帯同。スタメンの機会はそれほど多くないが、勝負どころの代走として起用されることが多かった。
 ただ、結果的には首脳陣のこの判断は間違っていたと思う。打撃も妙に小さいフォームから力の無い打球を飛ばす事が多く、打率も2割そこそこ。足は確かに早いが、盗塁自体はそこまで上手いわけでもないと、なんとも特徴のない選手として落ち着いてしまった。
 特に一軍の外野は競争が激しい事もあり、さらにファームで盗塁王を獲得した野中の存在もあって、例年影は薄くなる一方。代走としての役割も果たせないまま、気がついたらファームでもスタメン落ちが多くなり、そのまま今年の解雇へと繋がってしまった。 
 正直、1番タイプが居なかっただけに期待は大きかった。体は小さいが全身ばねの塊でもあったわけですし。今更ながら、一番タイプとして下でしっかり育てていればどうなったのか。なんとも残念な話である。
 
 
 折角なのであしたは他球団の元横浜選手も。矢野選手、戸叶選手、横山選手あたり似対手も触れてみたいと。
 しかし、戦力外はこれで終わりかな?外人二人+今回の四人で支配下選手は60人を下回るぐらいになったはずですし、ドラフトで8名、外人3名を加えても何とか賄える程度にはなっているかとは思いますが。