やり終えてしまったので

 とりあえずFAの感想を。
 本当は先にさくらっせを終える予定だったんだけどねww
 
 全体的には、非常に手堅くまとめてきた感じはしました。
 CGや音楽などは非常に丁寧に作られていましたし、
 シナリオも妙な癖や重さがなく、サクサク読み進められました。
 
 で、問題のシナリオですが、
 ・・・以下は多分にネタバレを含むので、嫌な人は回避してください。
 
 
 
 
 
 
 
 けよりな同様に、かなり特異な設定を持ってきているのですが、
 その割にシナリオ展開にそれが生かしきれてないような気がしないでもない。
 キャラの特徴づけには有効だったかもしれないが、そこまでだったような気もする。
 
 個別ルートに関して言えば、吸血鬼設定が関係あるルートは伏線の回収がなされず
 終盤がどうにも消化不良な感じがしてしまう。
 伏線を大量に撒くなら、それ関係のシナリオはまとめてプレイできるように
 攻略順弄るなり何なりした方が良かったんじゃないか?
 姉妹が吸血鬼に何の絡みもなく終わった時は、どうしようかと思ったww
 まあ、綺麗にまとまっていたとは思いますが。
 
 では、肝心の吸血鬼関連について。
 なんていうか、この手の話の割に大人し目にまとまった感じがします。
 家族愛を持ち出したときは、ひょっとして泣かせにかかるのかな?と思いましたが
 別にそんなこともなくwwwww
 一部ご都合主義にちょっと萎えてしまった以外には、
 伏線も綺麗に回収されて、綺麗に終わっていきました。
 
 さて、以上を踏まえて最後にちょっとまとめます。
 けよりなの時から思っていたことですが、
 このメーカー随分大人しくなったような気がします。
 昔は随分とぶっ飛んだシナリオを書くので有名だったんですが、
 大手としての自覚なのか分かりませんが、随分手堅くまとめるようになったなと。
 ユーザーの求めるものは色々ある中で、あえて最大公約数的なものを
 作ろうというのが、今のオーガストの考え方なのかなと。
 (要素を上げると、かわいい絵、綺麗なCGと音楽、癖のない文とシナリオ)
 
 その考えが間違っているとは言わないし、
 なるべく多くのユーザーをターゲットにするのは、商業的には正しいと思う。
 ただ、辛辣に書くと、結果メーカーとしての独自色は消えてしまった。
 安心してプレイはできるけど、プレイ後に心に残るものは何もない。
 
 あえて批判覚悟で言うと、これを作ってスタッフは楽しかったのか? 
 FAみたいな作品の需要があることは間違いないですし、
 初めからこういう作品を作りたかったというのなら何も言いませんが、
 昔の作品を見るに、ちょっと違うんじゃないか?と思ってしまう。
 
 広げすぎた風呂敷をたためなくなったメーカーもたくさんあります。
 そう考えると、制御できる範囲で纏めるという選択も当然ありでしょう。
 ただ、もう少しチャレンジングな要素があっても良かったんじゃないか?
 
 本作の評価だけつけると、やっぱりいつものオーガストだった
 ちょっとだけ超展開を期待していたので、個人的には残念ではある。